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熱海ホテル
Atami hotel
1922.11-1977
静岡県熱海市伊豆山

大正11年帝国ホテルの副支配人も勤めた
岸衛氏によって開業されました。岸氏は
その後熱海市長、衆議院議員も勤め日本の
観光事業に尽力をつくしていました。その
ホテルも終戦間際に海軍病舎となり営業を
休止してしまいました。
 タグラベルは下のものしか見たことがありません。ただ、上のホテルラベルタイプのものが多く、終戦後に発行されたと思われるスパニッシュスタイルの建物をモチーフに描かれていていました。矢張り接収中のラベルが最も色使いが鮮やかで日本のホテルラベルとして残されるべきものの一つです。
戦後は国際興業に売却し、進駐軍の接収後
昭和27年3月より一般営業を再開していまし
た。その後の詳細はまだ不明ですので、これ
からの調査を予定しています。
 伊豆山にあり、スパニッシュスタイルの建
物はリゾートホテルとして当時の旅人を満足
させていたことでしょう。1967年の海外向
ホテルガイドに掲載されている内容から、
洋式30室、和式29室 ツインで¥1900〜
和式が¥1400〜¥3000でした。

戦前のパンフレット
地図で位置がわかります

1951年接収中のランチメニュー
この洒落たデザインは誰が描いたのか、
矢張り進駐軍の誰かでしょうか。
1970年代のパンフレットを入手しました。晩年の姿をこうして写真で見るのは初めてです。
単にスパニッシュスタイルの、というより今でも存続していたら訪れてみたい素敵な姿です。
客室も洒落た雰囲気は現代のホテルでは望むことも出来ないようです。