大正14年5月宝塚駅南口前に宝塚ホテルは開業しました。阪急東宝の創業者小林一三氏によるもので、六甲山ホテル同様古塚正治氏の設計でした。
「日本ホテル略史」にはその後の記述は無く、終戦までの状況は不明です。戦後昭和20年9月25日京都の都ホテルと同日に進駐軍に接収され、スペシャルサービスホテルとして使用された。接収解除は他の多くのホテルの昭和27年より遅く昭和30年2月14日でした。
今も残る創業当時の古塚正治氏の建物は今日においても宝塚の中心的存在となっており、85年以上も残る貴重な空間に優雅な時間を過ごそうと今も憧れる存在といえるのではないでしょうか。建物のそれぞれの部分の意匠など今日では再現できないようなこだわりを見つけることができます。こうしたクラシックホテル共通の安堵感が失ってはいけない今日のホテルとしての空間ではないでしょうか。
|